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こんにちは。
 
前回までの10回で動詞の活用について学習しました。
 
今日は、

形容詞の活用

の学習の前半です。
 
 
 
 
 
まず、古語の形容詞がどんなものかということを確認しておきましょう。

古語の形容詞とは、ものの性質や状態、人の心情を表し、言い切りが「し」(※現代語では「い」)になるもの、と理解しておいてくださいね。
 
具体的には、「うつくし」「たかし」「をかし」など多数あります。
 
 
 
 
 
次に、形容詞は活用するときに最後の「し」が脱落するものと残るものによって2つに分けられます。
 
脱落するものをク活用の形容詞と呼び、脱落しないものをシク活用の形容詞と呼びます。
 
見分ける方法は後ろに動詞の「なる」を接続させて形容詞を活用させてみるとよいのです。
 
そうすると「し」が脱落するものと残るものがわかります。
 
上記の形容詞でやってみますと、「うつくしく・なる」「たか・なる」「をかしく・なる」で、それぞれシク活用、ク活用、シク活用です。
 
 
 
 
 
形容詞は語幹と活用語尾がきれいに分かれ、ク活用シク活用を問わず、言い切りの形から「し」を除いた部分が語幹になり、「し」が終止形の活用語尾に当たります。

「うつくし」だと、「うつく」が語幹で「し」が活用語尾ですね、「たかし」だと「たか」が語幹で「し」が活用語尾ですね。
 
以下に「たかし」を例にク活用の活用表を示します。


基本形 語幹 未然形 連用形 終止形 連体形 已然形 命令形 備考
たかし たか
から

かり

 

かる
けれ
 

かれ
主活用
補助活用

補助活用は副活用、またはカリ活用と呼ばれることもあり、ラ変型の活用であることを覚えておきましょう。
 
形容詞の補助活用がラ変型であることは、あとでとても重要な意味を持ってきます。
 
 
 
 
 
シク活用の活用表については乱暴な言い方をすれば暗記する必要はありません。
 
なぜなら、ク活用の活用語尾の頭に「し」を加えればシク活用の活用語尾になるからです(※終止形はク活用もシク活用も「し」が活用語尾)。
 
要は、ク活用とシク活用の違いは活用したときに「し」が脱落するかしないかの問題なのですから。

「うつくし」を例に、シク活用の活用表を示しておきます。
 
基本形 語幹 未然形 連用形 終止形 連体形 已然形 命令形 備考
うつくし うつく しく
しから
しく
しかり

 
しき
しかる
しけれ
 

しかれ
主活用
補助活用
 





主活用の未然形、連用形がウ音便化しやすいことに注意しておきましょう。
 
「うつくしく」だったら「うつくし」と、「たかく」だったら「たか」と、「をかしく」だったら「をかし」と文章で書かれていることはよくあります。
 
 
 
 
 
形容詞は古語を暗記するときに苦労すると思います。
 
暗記すべき古語のうち半数ぐらいは形容詞になるはずです。
 
文脈で意味を変える多義語も多く、派生的な意味まで全て覚えるとキリがないので、古語の語源を意識して、その古語の持つ意味あいをできるだけ理解するようにして、代表的な意味1~3語を覚えていくというやりかたが、将来的に苦労しなくてすみます。
 
最初のうちはなかなかそこまでするのは難しいかも知れませんが、後になればなるほどそういった点が重要になることを知っておいてください。
 
 
 
 
さて、では以上で、今日の形容詞の活用の学習は終了です。
 
添付の問題を解いて、体得してから次に進みましょう。

(添付ファイル後日)
 
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