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こんにちは。

前回までの4回で変格活用を学習しました。

次回から正格活用に入る前に、今日は活用形について学びましょう。





活用形とは、

未然形、連用形、終止形、連体形、已然形、命令形、

の6種類です。





まず、未然形です。

「未然形」は、例えば、現代語で「事故を未然に防ぐ。」と言いますよね。

「未然」とは、まだ物事が起こっていない、ということです。

まだ起こっていない物事を表現しようとする場合に、動詞は、多くの場合、未然形の活用をします。




例えば、ラ変の「あり」を例にとると、打消の助動詞「ず」を接続させると、「あらず」となるのですが、訳すと「いない」となります。

これは、まだいない、「いる」という状態がまだ起こっていない、ということですよね。

また、推量の助動詞「む」というのがあって、これを「あり」に接続させると、「あらむ」となるのですが、訳すと「いるだろう」(※「あるだろう」でもかまいません。)となります。

これは、(明日は、将来は)いるだろう、ということであって、今はまだいない、「いる」という状態がまだ起こっていない、ということです。




このように、まだ起こっていない物事を表現する場合に使う活用形が、未然形、です。

なお、上で見た助動詞で、打消の助動詞「ず」、推量の助動詞「む」が未然形に接続するということは、助動詞を学習するときには必ず暗記しなければなりません。

せっかくですから、今のうち覚えてしまいましょう。





次は連用形です。

連用形とは直後に用言をとる場合の活用形です。

用言とは動詞・形容詞・形容動詞でしたよね。




再び、ラ変「あり」を例にとると、「あり」の直後に動詞「果つ」(※「果つ」は「終わる」という意味の動詞ですが、他の動詞の後について「~し終わる」「すっかり~する」という意味を加えます。)が接続すると、「あり果つ」となります。

意味は「ずっと生きながらえる」となります(※「あり」はいろんな意味をとり、ここでは「生きる」です。)。

「あり果つ」の「あり」は直後に動詞「果つ」をとっているので、連用形になっているのです。

前回の、ラ変の解説で、動詞「あり」は連用形と終止形が同じ「あり」で、その区別は「あり」の直後に句点(「。」)が来ていたら終止形で、それ以外を連用形と考えてください、と書きましたが、これで、用言の前にあれば連用形、ともっと積極的に連用形の判断ができるようになりますね。




なお、読点(「、」)の直前も連用形が原則です。

助詞の「て」の直前も連用形です。

また、後日学習する助動詞に関連させて説明すると、過去・完了に関係する助動詞は7種類あるのですが、そのうち6種類は連用形に接続します。

過去・完了の助動詞は、ほとんど連用形に接続するのです。

一例として過去の助動詞「けり」で、動詞「あり」を例にとると、「ありけり」となります。

意味は「いた」ですね。






次は終止形です。

終止形は文が終わる場合の活用形です。

句点(「。」)の直前の形と考えてもらえばよいでしょう。

ただ、細かいことを言えば、句点の直前でも終止形でない場合はありますし、文の途中でも終止形になっていることがないわけではありません。

これらは今後、その都度、学んでいきましょう。






次は連体形です。

連体形は、体言(※名詞のことです。)を直後にとる場合の活用形です。

「あり」を例にとると、「ある時」の「ある」がそうです。

カ変「来」を例にとると、「来る時」の「来る」がそうです。

「時」が名詞であり、体言であることは大丈夫ですよね。




なお、連体形は実は面倒で、意外なところで連体形になっていることがあります。

これも今後、その都度、学んでいきましょう。






次は已然形です。

已然形の「已」は訓読みすると「已に」(すでに)と読みます。

已然形は、物事がすでに起こった、確定した状態であること(※過去というわけではありません)を表現する場合に使う活用形です。

もっとも、「すでに起こった、確定した状態であることを表現する」、といってもわかりにくいと思います。

とりあえず、逆説の意味を表す「ど」「ども」といった助詞を直後にとる形が已然形、と覚えておいてください。

ラ変の「あり」を例にとると、「あれども」になり、「あれ」は已然形です。訳は「いるけれども」「あるけれども」となります。






最後に命令形です。

命令形は、命令する場合の活用形です。

終止形と同じように文が終わる形であり、言い切りの形です。

それがわかっていれば大丈夫です。





さて、以上で活用形の学習は終了です。


今日は、活用形の学習と併せてこれまでの変格活用の復習も行ないます。

以下のドリルを手を動かして解いてから次に進みましょう。

次回は9つある活用の型のうち、5つ目の上一段活用を学習します。

(※添付ファイル後日)










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